看護師の人材不足について
いまやどの病院でも大きく騒がれている看護師の慢性的な人材不足の問題。
看護師の人材不足によって、看護師一人一人の業務が増え、それによって看護師がまた離職するという悪循環を生んでいるとも言われています。
病院側でもこういった離職を何とか食い止めようと努力はしていますが、なかなか人材不足解消にはいたっていないのが現状です。
では、看護師の人材不足はどうして起こるのか、その原因について調べて見ましょう。
まずは看護師の理想と現実のギャップの違いです。
看護師の仕事は昔3Kと呼ばれていました。
「危険」、「汚い」、「きつい」の3つのことばの頭文字のKをもじってつけられた呼び名です。
看護師を目指す人たちはのほとんどは看護師の仕事は3Kだという認識は持っています。
昔のように「白衣の天使」というイメージを持ったまま仕事に尽きたいと考える人は少なくなりました。
しかし、今は看護師の仕事は3Kどころか9Kだと言われています。
3Kに加えて「給料が安い」、「休暇が少ない」、「薬が手放せない」、「婚期が遅れる」「化粧ののりが悪くなりる」「規則が厳しい」の6項目です。
実際働いてみたけれど、こんなにつらいとは思わなかったなどといって看護師の世界から離れてしまう人も少なくないのです。
また、女性には出産や育児など、どうしても職場から離れなくてはならない時期があります。
復帰はしたいけれど、子供を抱えながら希望通り働く環境が少ないというのも離職につながる原因です。
このように離職者が増えることで、一人一人の仕事内容が増え、それが原因で離職してしまう人もいます。
そういった離職はどう防げばいいのでしょうか。
まず必要なのは育児をしていても働きやすい環境の整備です。
たとえば院内に託児所を併設して、子供に何かあっても仕事場からすぐに子供の様子を見に来ることができるようにする。
アルバイトやパートタイマーといった非常勤の看護枠を増やし、働きやすい条件で働けるような配慮をする。
そういった工夫で、看護師が殖えると、看護師一人一人の労働負担も減り、離れていった看護師たちも現場へ戻ってくるのではないでしょうか。
地域によっては、子育て支援により力を入れている場所もありますが、全国的にみるとまだごく一部です。
東京など都心部では、さまざまな支援体制が整っているケースが多いです。こういった現状から、子育てサポートに対する地域の格差を無くすとともに、日本全体を育児にやさしい国にすることが求められています。
東京の子育て支援についてはこちらをご覧ください⇒東京育児事情